31号 新築工事ご報告 (2008/5/6)
ゴールデンウィークも今日でおしまいですね。いかがお過ごしでしょうか。

蕎麦さかいのメルマガ、少し間が空いてしまいまして、すみません。
江戸時代の考証を2回続けてお送りいたしましたが、あまりそればかり続いても何ですので、今回は新しい蕎麦さかいの建築工事のことを報告いたします。

それにしても家を建てるというのは時間がかかるものですねえ。
土地の購入を決めて契約したのが去年の3月末。引渡しを受けたのが5月。
建築をお願いする業者さんを選定して基本プランが固まったのが6月から7月。
そう言えば、「客席は1階か2階か」のアンケートをお願いしたのが、5月15日のことでした。もうあれから1年になるのです。

そして建築の契約をしたのが7月31日。その後細部の打ち合わせを何度も重ねましたが、アネハの余波を食らって、確認申請がおりるまでに大幅に時間を食いました。
そしてようやく実際の工事に取り掛かったのが12月のことでした。

私、こういう工事を見るのは大好きで、これまでも近所で家が建つのはたくさん見てきましたが、それは他人様の家。自分の、となると、やはり違います。
工事を見守るのも、熱が入ります。

工事の最初は、元の建物の解体、取り壊しです。
地上の木造部分はものの1週間くらいであっという間でしたが、地下のコンクリート部分を壊すのに、これがずいぶんと時間と手間がかかりました。
工事をする人の説明によると、ジャイアントブレーカーという、あの、ドリルのでっかいようなやつで、ガガガッとやってしまえば早いのだけれど、それだと騒音と振動がすごいんで、今の時代、住宅地ではあまり使えないのだそうです。
実はとても紳士的な会社にお願いしたものですから、その辺はとても慎重にやってくれました。

なのでガガガガッの代わりに、クラッシャーというはさみのどでかいやつで、コンクリートとその中の鉄筋を優しく挟んで粉砕する機械、あれでやるのです。
これが結構カッタルイんです。はさんでは壊す、壊しては運び出す、ということで、これに1ヶ月あまり。
で、解体した部分から鉄骨と板で土留めをしていく。こうしてそこにはぽっかりと大きな穴が出現しました。

そういえば今年の元旦、二人で現場に行き、土地の四隅にお神酒と米をまき、工事の安全祈願をいたしました。
ええ、神主さんはよんでません。何しろ元旦はかきいれどきで気の毒ですから。

そしてようやその下の地面が出てくると、今度は水が出ました。
何しろ深沢というくらいで沢ですので、地下には水の層があるんです。ジワーっと水が浮いてきて、ドロドロ状態になります。この水のおかげで工事の方はずいぶん苦労をされていました。
結局解体が終わって地下部分の整地ができたのがもう2月にはいってから。ですから2ヶ月以上かかったことになります。

そして今度は掘った地下部分の底と周り一面にびっしりと防水シートが貼られました。防水シートといっても、ふかふかの絨毯のようなもの。聞くところによるとこれとコンクリートが密着すると防水になるのだそうです。
そうしておいて、まずは穴の底の部分にコンクリートを打ちました。あっという間に土は見えなくなり、一面コンクリートの床。
次にそのコンクリートの床に家の輪郭を描く、地縄という作業がありまして、そして地縄の確認という儀式を行ったのが2月26日のこと。

3月に入るとその上に鉄筋の組み立てが始まりました。
大量の鉄筋を運び込んで、あれよあれよという間に縦横無尽に鉄筋が張り巡らされます。そう言えば、アネハでは鉄筋の量とかが問題になってましたが、素人見には「これでもか」というくらいの量でした。
地下室の床になる部分に鉄筋を組んで、そこにコンクリートを流し込み、それが固まると今度は壁になる部分に鉄筋を組み、その周りに型枠を組み立て、次に天井つまり1階の床になる部分の鉄筋を組み、そこにも型枠を組んでいきます。これが出来上がったのが3月の下旬のことでした。

そしてついに、3月26日、地下室の床と天井全てにコンクリートの打設を行いました。
いやー、これは圧巻、一大スペクタクルでした。
何しろミキサー車で7台分と言ったと思いますが、それだけのコンクリートをグングン吸い込んでいくのです。
組みあがった型枠の間にでっかいホースをつっこんで、そこからダーッダーッとコンクリートを流し込みますと、そこにすかさずバイブレーターという振動する棒を突っ込むんです。工事の人の言うには、このバイブをちゃんとかけないと、コンクリートに「すが入る」んだそうです。茶碗蒸しみたいですね。

それから初めて知ったのですが、あの生コンというのは、水を混ぜてミキサー車に入れてから2時間もすると硬くなってきてもう使い物にならなくなるのだそうです。
実は現場でちょっとしたトラブルがあって、ミキサー車が到着したのにコンクリートを入れられず、待たせているうちに時間がたって、3台分ほど返さざるを得なくなるという事態が発生しました。聞けばそのコンクリートは廃棄して、中を洗って、再度新しいのを詰めて運んで来るのだそうです。貧乏性ですから、その費用は誰が負担するんだろうと、心配になりました。

いろんなことが起こりましたがその日の夕方には無事コンクリート打設終了。地下部分がようやく出来上がったわけです。

コンクリートが固まるのは結構早いんですね。翌々日からはもう、少しずつ型枠をはがし始めました。すると核シェルターのようなコンクリートの要塞が次第に姿を現してきます。地下というのは、ホント、すっごい大げさなもんですね。

実は、工期的にも工費的にも、地下が全体の半分を占めているんです。つまり、2階を3階にするために倍の時間とお金がかかるわけでありまして、もったいないものです。しかも今度、何十年先かわかりませんが、またこれを壊すとなると・・・ まあ、その時にはもう生きていないでしょうけれど?

そしてコンクリートも固まり、ついに4月16日から、地上の木造部分の工事が始まりました。ここからは大工さんの登場です。
驚くことに、木造部分になったら、早いこと早いこと。それまでが遅々として亀の歩みだったものですから、そのスピードの差に驚きます。
建て始めて2週間、連休の前にはもう、2階までの壁と床、そして屋根までが組みあがってしまったのです。すごい。
それまでは月単位、週単位でしか変化が見えなかったのが、日単位でどんどん成長していくのは感激です。ようやく「家」を実感できるようになって来ました。

ということで、ただいま現在の様子をお眼にかけます。こちらをご覧ください。
http://soba-sakai.com/newhome-0506

そうそう、例のアンケートですが、結論としては、客席は2階になっております。今はシートがかかっていて写真ではよくわかりませんが、開放的で明るく見晴らし抜群の、まるで空中に浮かんでいるような場所になる予定です。

完成予定は8月です。ここまで来れば、大体予定通りに出来上がるのは間違いないでしょうから、今後の問題は今の家の売却です。
メルマガ読者の皆様、よろしければひとついかがでしょうか。ご興味がございましたら、どうぞご連絡お待ちしております。



過去メルマガページに戻る
Copyright (c) 2006 Soba SAKAI. All rights reserved.